生活

台風の強さって何で決まるの? 勢力は東と西で違う? 雨は?

台風のニュースを見ると、「強い大型の台風」「強い超大型の台風」などと、色々な表現をされますね。
では、台風の強さは、何を基準に決まっているのでしょうか。
又、台風の勢力は、東側と西側では違うのでしょうか。
ここでは、意外と知られていない、台風の強さの基準や、勢力の違いについてお話します。

スポンサーリンク

台風の強さって何で決まるの? 強さを表す用語は?

台風の強さを表す基準や用語は、気象庁のマニュアルによって決められています。

台風の勢力は、「強さ」が3段階、「大きさ」が2段階あり、強さと大きさを組み合わせて、台風の勢力を表すのです。

台風の強さとは?

台風の強さを表す用語は、「強い」「非常に強い」「猛烈な」の3つです。
台風の強さに関しては、最大風速がどのくらいかによって決まります。

  • 「強い」は、最大風速が33m/s以上44m/s未満の台風
  • 「非常に強い」は、最大風速が44m/s以上54m/sの台風
  • 「猛烈な」は、最大風速が54m/s以上の台風

台風の大きさとは?

台風の大きさを表す用語は、「大型(大きい)」「超大型(非常に大きい)」の2つです。

台風の大きさは、風速15m/s以上の風が吹いている範囲・吹く可能性が高い範囲の大きさによって決まります。

  • 「大型」は、風速15m/s以上の風が吹く半径が500km以上800km未満の場合
  • 「超大型」は、風速15m/s以上の風が吹く半径が800km以上の場合

例えば、「大型の強い台風」なら、まず最大風速は33m/s以上44m/s未満ですね。

そして、風速15m/s以上の風が吹いている範囲は、500km以上800km未満だということになります。

台風の勢力って東と西で違うの?

台風の勢力は、進路の東側と西側(※右側と左側)で違います。

結論から言ってしまうと、日本の場合は、東側(右側)の方が風が強くなります。

日本に来る台風の多くは、日本よりも西側から東・北東に向かってやって来ます。

この場合、台風は左回りに回転しながら日本にやって来ます。
一方、日本には、左に向かって吹く「偏西風」が1年中吹いています。

台風が日本に来ると、左に向かって吹く、この偏西風が、左回りに回転する台風とぶつかり合います。

その結果、台風の進路の左側(西側)の風の勢力が抑制されるようになります。

そして、左側(西側)の風が弱くなり、右側(東側)の風ばかりが強くなってしまうのです。

このような事情から、台風が日本に来ると、その台風が起きている東側の方が、被害が大きくなるのです。

スポンサーリンク

台風の西側と東側で雨の量も違う? どっちが強い?

台風の進行方向の右側(東側)は勢力が強くなりますが、雨に関しても同様です。

台風は、海からの風を中心部に取り込みながらやって来ます。
海からの風は、暖かく湿った風であることが大きな特徴です。

台風は、左回りに回転しながらやって来るので、暖かく湿った風は右側(東側)に入りやすくなります。
その結果、右側(東側)に積乱雲が発生・発達しやすくなり、雨が強くなってしまうのです。

ここ数年、台風で大きな被害を受けた地域を調べてみると、大雨の被害を受けたのは、台風の進路の東側であることが大半でした。

豪雨の被害を受けないようにするためには、まず台風の進路を事前に知っておく必要があります。

そして、自分が住んでいる地域が進路の東側であれば、しばらくの間は警戒して過ごさなければなりません。

台風の進路の東側に住んでいると、それだけで怖くなってしまいますよね。
でも、事前に情報を得て、不要な外出を控えるなど対策をしておけば、被害を小さくすることは十分に可能です。

まとめ

台風の勢力は、強さ・大きさについて、気象庁で決められた用語で表します。

強さについては「強い」「非常に強い」「猛烈な」という3つの用語があります。
大きさについては、「大型」「超大型」という2つの用語があります。

日本に来る台風は、左回りに回転しながら東・北東に向かってやって来ます。
この関係で、台風の進路の右側(東側)は、雨や風が強くなり、被害も大きくなる傾向があります。

そのため、台風の進路の東側に住んでいる人は、より警戒が必要です。

スポンサーリンク