職場や家でムカデが出てきたことはありませんか?
グロテスクな見た目で、噛まれると危険。見かけたらすぐにでも駆除したいですよね。
しかし、実はムカデは「殺してはいけない」と言われることもあるそうです。
今回は、ムカデは益虫なのか、なぜ殺してはいけないのか、足は何本あるのか、といった疑問にお答えします。
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ムカデは益虫って本当なの?どんな良い事があるの?
ムカデは噛むこともありますし、見た目も伴って、害虫としか思えませんよね。
しかし、ムカデは益虫と言われることがあるのです。それはなぜなのでしょうか?
実は、ムカデはゴキブリやネズミを捕食してくれるのです!
ゴキブリやネズミは食中毒や病気を引き起こす、様々な菌を家に持ち込んできます。
また、糞尿でアレルギーが起こったり、ネズミの場合は家具や電気ケーブルをかじったりと、健康的被害や経済的被害が大きいです。
そんなゴキブリやネズミを捕食してくれるのは、とてもありがたいですよね。
また、ムカデから作られるムカデ油は民間薬としても使われます。
匂いは強烈ですが、やけどや切り傷に良いとされています。
簡単に作れるので、現在でも作っている人が多いとか…。
ムカデには害虫としての要素も…!
しかし、ムカデが益虫の一面を持っていても、噛まれる恐れがあり大変危険です。
いざ噛まれると、毒によって激痛が起こり、大きく腫れあがってしまいます。
さらに、2回以上噛まれるとアナフィラキシーショックを起こす可能性もあります。
また、ゴキブリの天敵であるクモを捕食してしまいますし、
ムカデがいるということは、好物のゴキブリがいるということなので、あまり喜べることではありません。
ムカデは一概に「益虫」とは言えず、「益虫」と「害虫」の二面性をもっていると考えられるでしょう。
ムカデを殺してはいけない理由は?
ムカデは益虫と言われることもあることが分かりましたが、なぜ「殺してはいけない」と言われるのでしょうか?
理由として、ムカデにまつわる噂や迷信が多いことと、昔から縁起が良いものとされていたことが挙げられます。
ムカデにまつわる噂や迷信をご紹介!
ムカデを潰すと仲間を呼ぶ?
ムカデにまつわる噂で有名なのは「ムカデを潰すと仲間を呼ぶ」というものです。
ムカデは潰されると匂いをだして、その匂いで仲間が仕返しに来るため、殺してはいけないと言われています。
しかし、実際にムカデの体液が匂っても、それによって仲間が来るという科学的根拠はないそうです。
ムカデはつがいで行動する?
また、「ムカデはつがいで行動する」という噂もあります。
そのムカデが仕返しに来たムカデだとも考えられていますが、それは夫婦ではなく、母親と子どもの「つがい」である可能性が高いです。
ムカデの母親は子どもが一人前になるまで一緒に行動するので、例えば、「子どものムカデを殺すと、もう一匹母親のムカデが見つかる」という可能性が高いということですね。
そのため、「匂いを出してつがいを呼んだ」のではなく、「母親と子どもが元々一緒にいた」と言うのが噂の真相だとも言われています。
ムカデは同じ場所に数匹集まる?
注意しなければいけないのは、ムカデは湿ったところや暗いところが大好きなので、同じ場所に数匹集まる可能性があります。
そういった意味では、ムカデを殺した場合、母子だったケース以外にも何匹か現れることがありえます。
そのため、「一匹殺したら仕返しに来た!」と思ってしまう場面もあるかもしれませんね。
先述した通り、ムカデが仲間を呼ぶ科学的根拠はありませんが、「一匹いたら、もう一匹いる可能性がある」という考えは持っておいた方が良いと思います。
ムカデが縁起が良いとされる理由は?
また、ムカデは昔から縁起が良いものとされてきました。
例えば、
- そのたくさんの足から「客足が伸びる」と言われ、商売繁盛にご利益がある
- 「御足(お金)」が多いので金運上昇にも良い
- たくさんの卵を産み子育てする姿が「子孫繁栄」に良い
- 「後退しない」歩き方から勇ましいとされ、戦国時代には甲冑や旗指物にデザインを取り入れた武将もいました。
- ムカデは毘沙門様の使いとの言い伝え
- 姿かたちが鉱脈を表していると言われ、鍛冶師や鉱山師に信仰されていた
縁起が良いとされたり、信仰心があったため、殺さないほうが良いと言われるようになったのですね。
ムカデの足の数って何本なの?
ムカデは漢字で「百足」と書きますが、実際の足の数はどうなのでしょうか?
ムカデの足の数は種類によって変わります。
- 小さいムカデは30本
- オオムカデの仲間は42本か46本
- ジムカデの仲間は62本から、最多で354本
ジムカデの仲間を除けば、意外と100本いかない種類が多いことがわかりますね。
まとめ
ムカデの意外な「益虫」という一面や、様々な噂、縁起が良いものであることがわかりましたね。
しかし、噛まれた場合の危険性など、私たち人間に害が多いことも事実ですので、家に野放しにしておく訳にはいきません。
「殺したことで悪いことが起こる」ということはありませんが、駆除するだけでなく、逃がしてあげる選択肢も大切かもしれませんね。