日本の伝統芸能の一つである歌舞伎ですが最近は、若い人などの間でもブームとなっています。
しかし、まだなんとなく敷居が高いと感じて観に行きづらく感じている人も多くいます。歌舞伎の事を知らないと、行くのは躊躇してしまいますよね。
そこで今回は、歌舞伎初心者が観劇するのにおすすめな席はどこなのか。歌舞伎初心者が迷う服装についてや、ジーンズを穿いて行っても良いのか。初心者が知っておきたい観劇のマナーなどについてご紹介します。
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歌舞伎初心者が観劇するのにおすすめな席は?
お金に余裕があるなら、1等席での観劇がおすすめです。
一般的に、1階席の7列目〜9列目が舞台を見るには適した席とされています。
さらに細かく選ぶとしたら、7列目の7番あたりが一番おすすめです。
この辺りの席は、舞台全体が見やすく花道が横側にあったりします。
役者さんが花道で見得を切るのを間近で見られたりします。
しかし、1階席は少し高めなのでそこまで予算が出せないという人には、3階の一番前の席か、3階東側が安めの席の中では、おすすめです。
西側は花道がほとんど見えないので、中央か東側が良いです。
ただ、3階A席は安いのによく見える席なので人気があります。
争奪戦になる覚悟はしておいて下さい。
歌舞伎の席の価格はいくら?
ちなみに、歌舞伎はチケットが高いイメージがありますが席によって、お手頃価格な席もあります。
劇場によっても多少違いはありますが、ここでは歌舞伎座の座席についてご紹介します。
1等席:18,000円
一般的には一番見やすいと言われている座席です。
歌舞伎座は、1階席と2階席の正面側の大半と舞台を2階の横から見下ろす形となる、2階桟敷と呼ばれるところの前方が1等席の値段でチケットを購入できます。
2等席:14,000円
1階後方と2階後方、2階桟敷の後方が2等席の値段です。
1階後方の花道側の席は、花道の登場が間近で見られます。
3階A席:6,000円、B席:4,000円
3階席は、3階の前方と横が3階A席、後方が3階B席と分かれています。
花道からの登場は見づらいですが、舞台全体が見えやすい席になります。
1階桟敷席:20,000円
1階の上手と下手両方の一番端に位置する席です。
歌舞伎座の中では、一番高価な席となります。
ポットにお茶が常に用意されていて、事前に頼んでおけば休憩時間に食事や飲み物も席まで運んできてくれたりして至れり尽くせりなセレブな席です。
歌舞伎は、1枚のチケットで2〜4演目も見る事ができて休憩も合わせれば、長く楽しめます。
人気の一幕見席って?
また、歌舞伎座の4階部分で当日券のみの先着順となりますが、一幕見席も人気です。
先ほど言ったように歌舞伎は1つのチケットで2~4演目見ることが出来るんですが、一幕見席は簡単に言うと、その中の1つの演目だけを見るという席です。
・一幕見席:800円〜2,000円
※この席は、歌舞伎座のみにある席です。
一日通して見る時間やお金はないけど、ちょっと見てみたいなという時には向いている席です。ただし先着順なので人気の役者さんや演目の場合は入手困難です^^;
歌舞伎座の公式サイトにわかりやすい説明が載っているので、行く際には参考にしてみて下さい。
歌舞伎初心者が迷う服装について!ジーンズでも良い?
歌舞伎は和服で行かなければいけないというイメージが強いですよね。
もちろん和服の方はいますが、多くても全体の2~3割ぐらいです。
歌舞伎座にはドレスコードもないですし、入口での服装チェックもありません。
なので、ジーンズで観に行っても大丈夫です。
清潔感がある服装なら問題ないです。
通常の2部制の場合は、観劇時間が4~5時間になるので、ゆったりとしたワンピースなど、リラックスして観劇できる服装がおすすめです。
ただ、歌舞伎座に行く際にはちょっとお洒落をして観劇している方が多いです。
非日常の世界がある場所になるので、いつもとは違う服装で行くのも良いですね。
しかし、服装について他のお客様の迷惑にならないように気を付けなければいけない事もあります。
観劇する時にも帽子をかぶったままだったり、髪の毛を盛ったり、高めの位置のお団子スタイルにしたりすると後ろの席の方の邪魔になります。
歌舞伎に限らず、観劇をする際のマナーなので気をつけないといけません。
歌舞伎初心者が知っておきたい観劇のマナーは?
歌舞伎にドレスコードがあるわけでもなく、意外と気軽に行けると分かっても、やっぱりまだハードル高いな~という人も居ますよね。
そういう人は、歌舞伎を観に行く際の基本ルールみたいなのを知っておくと安心ではないでしょうか。
座席の出入り
歌舞伎では、休憩時間を幕間と言って客席への出入りは、幕間以外は禁止です。
劇場の座席は、映画館と同じ感じになるので、劇中に出入りをすると観劇中の人の邪魔になります。
開演5分前にブザーがなるので、それまでには座席に居るようにした方が良いです。
撮影、録画
当然ですが、撮影や録画は禁止です。
これは歌舞伎に限らず、観劇や映画なんかでもそうですから大丈夫ですよね。
飲食
歌舞伎は、4~5時間程の長い時間で観るものなので、飲食しても良いとされています。
しかし、劇中なので食べる物は周りにも配慮が必要です。
匂いがある食べ物や、音のする食べ物は避けて下さい。
包装を開ける音も結構響くので、気をつけないといけません。
おすすめなのは、幕の内弁当です。
幕の内弁当は、もともとお芝居の幕間に食べる弁当として作られているので入っている物が一口で食べられるおむすびや、一口サイズの汁気のない料理が入っていて食べやすいです。
以前は上演中でも食事をしながら観劇している人もいましたが、最近は長い幕間を利用して食べる人がほとんどなので周りを見ながら飲食した方が良いですね。
もしお腹が空きそうなら、一口サイズで音のしないお菓子もあると良いですね。
携帯などの音の出るもの等
携帯の電源は必ずOFFにしておいて下さい。
バイブにしておいても、静かな場所で鳴ると意外とうるさかったりするので気をつけて下さい。
また、冬場などで乾燥していると咳が出て止まらなくなる事もあるので、のど飴や咳止め、飲み物の準備もした方が良いですね。
拍手や掛け声
初めての時は意外と困ってしまうのが、拍手や掛け声のタイミングです。
拍手のタイミングは、最初は周りに合わせておくのが無難です。
自分が、良かったと感じたから拍手をすると、芝居のリズムを崩してしまう恐れがあります。
お芝居を構成する一部となる拍手もタイミングが大事になります。
特に掛け声は「大向こう」と呼ばれる常連さんがやるので任せておきます。
掛け声は、だいたい男性が行いますよ。
このあたりを知っておけば歌舞伎を観に行っても、ドギマギしたり、マナー違反になったりはしないと思います。
まとめ
楽しく歌舞伎を観劇するためにも、最低限のマナーは知っておかないといけないですね。
ぜひ参考にして歌舞伎へ足を運んでみてくださいね。
どうしても歌舞伎=格上、自分なんかが行っていいのかとハードルが高くなってしまいますが、せっかく日本にいるのだから、日本古来の伝統に親しみたいものです。
あまり肩肘張らずに、気楽に観に行ってみてください。
今はスーパー歌舞伎とか新作歌舞伎とか、初心者でもとっつきやすい歌舞伎演目も多くなっていますからね( ´艸`)